脳卒中は、脳の血管がつまる脳梗塞、脳の血管が破れて出血する脳出血、脳の表面を走る動脈のコブ(動脈瘤)が破れて脳を包んでいるクモ膜のすき間に出血するクモ膜下出血の総称です。脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血、いずれも予防可能です。

脳卒中は日本の死因の第三位を占め、患者数は年々増加し、147万人(平成11年厚労省患者調査)に達しています。後遺症に悩む患者さんやご家族が多く、寝たきり老人の四割、要介護者の三割を脳卒中患者が占めています。
岩手県の近年における脳卒中発症の内訳は、約6割が脳梗塞、2〜3割が脳内出血、1割がクモ膜下出血となっています。
今後も高齢化によってますます高くなるものと考えられます。

岩手県では、脳卒中の死亡率は全国的に見ても高く、平成13年、14年ともに全国順位第5位となっております。
◆脳卒中...
動脈瘤:弱くなった動脈壁が伸張して風船状になったものです。脳底部の動脈が枝分かれするところに発生しやすくなります。この動脈瘤が破裂して出血するのがクモ膜下出血の最大原因です。
高血圧:血圧が高い状態が続くと、脳内の小さな血管の微小動脈瘤が破裂し脳出血をおこします。脳内の出血でできた血の塊はその周囲のより小さな細動脈を圧迫してさらなる出血を招きます。高血圧はラクナ梗塞という小さな血管が血栓で詰まってできる梗塞の原因にもなります。この梗塞は脳の内部にある基底核やないほうと呼ばれる神経細胞や神経の伝道路がある場所などに発生し、小穴が点在するように見えます。
血栓:動脈硬化の進行によりできたプラークの表面には傷ができやすく、血栓と呼ばれる血の塊が形成されます。この血栓が大きくなると、ついには血管の内腔を閉塞して血の流れを遮断してしまいます。この血栓が原因で発症する脳梗塞を脳血栓症と呼びます。脳血栓症には太い動脈の血栓が原因で発症するアテローム血栓性脳梗塞と脳内の細い動脈が血栓で詰まるラクナ梗塞の2つがあります。
虚血性脳卒中:このタイプの脳卒中は脳の一部への血液の供給が途絶えたり減ってしまうためにおこります。この血液の流れが傷害される原因は動脈硬化や血管の中に血の塊(これを血栓といいます)ができることです。
 

脳卒中は早期診断、早期治療が大切であり、発病から3〜6時間以内の超急性期に、出来るだけ早く治療開始することが、治療の効果・後遺症の抑制の点からも重要です。

一過性脳虚血発作(TIA):数分間から24時間以内に回復する短い発作。症状が間もなく消えて正常に戻るが、何回も繰り返して現れると大きな発作を来たす可能性があります。このため、できるだけ早く医療機関(脳卒中専門医のいる病院が望ましい)を受診する必要があります。



脳卒中の症状が出たらすぐに救急車を呼んでください。